ヘアカラーで傷ませないためにその3
前処理・中間処理は前回説明しましたが、今回はヘアカラーでのダメージ軽減させるために必要な後処理について説明していきます。
通常のヘアカラーでダメージしてしまう原因のアルカリ剤と過酸化水素水はシャンプー後も髪に2週間程残ってしまいますが、シャンプー後に必要な処置は、pHコントロールとPPTの補給です。
シャンプーしただけではアルカリ剤も過酸化水素も除去できないので、ダメージの軽減や色持ちをよくさせるにはシャンプー後にも継続して行われてしまうブリーチを止めなければいけません。
過酸化水素水はpHがアルカリに傾いてくると強く分解していきます。当然ヘアカラーをした後の髪の毛はアルカリ側に傾いているので、しばらくは活性化したままになります。(当然傷みます)
そこで、必要なのがpHコントロールです。
この過酸化水素水はpHを酸性にすると活性化しにくくなってきます。なのでシャンプー後に髪に残っているアルカリ剤を中和させるとダメージを軽減させることができます。
但し、ヘアダイ等の酸化染料は中性からアルカリ側で色素発色して色が安定する代物なので、ここで酸性にし過ぎてしまうと、色が変わったり分解されたりしてしまうので、やり過ぎは禁物です。
少しだけ残留アルカリを中和するだけでもかなりのダメージ軽減にはなります!
それと、過酸化水素によって分解されてしまったシスチンや、流出してしまったアミノ酸など空洞になってしまっているところにPPT等を補給して埋めるとさらにダメージの軽減ができます。
ヘアカラーは染めるのは簡単ですが、傷めさせないように染めていくには毛質によっての細かな対応が必要になります。
ダメージの気になる方は、ただ染めるだけではなくヘアカラー前・中間・後でのトリートメント処理をしてもらうと良いですね。